日本の旋法を用い、ミニマルミュージックの要素を盛り込んだ。目指したのは「誤った京都観｣と「ださカッコよさ｣。

６回繰り返される主題。その上に雲とも言うべき音響層が被さっていくうちに、様々な断片が鳴らされる。だが、繰り返されるうちにやがて空は拓き、明るい響きへと徐々に変質していく。

使用している音階は、いわゆる琉球音階だが、「天と海の出会い」というテーマを反映させた「広い音域に渡るモード」も部分的に使用している。

聴いている人には無意識のうちに桜の姿が感じられるはずだ。曲は「序破急｣の三部から成る。

曲は主に２つの動機を中心として構成されているが、それらは無調と調性の世界を行き来する。このことにより、２つの音空間の狭間、即ち中有の状景を描くことを試みた。

旧作「科戸の鵲巣｣の続編に当たる、聴きやすくも実験的な作品。

いわば、一つの大きな変容体。様々な表情を見せる《水》の行く末を楽しんで頂ければ幸いである。

この曲は、人生の中で何回か訪れる心からの喜びや感動を感じる瞬間（とき）への讃歌です。

３つのテーマはそれぞれ調性は違うが、短音階上の同じ４音で開始される。それぞれの音楽の性格や雰囲気の違いも味わえる。

民謡《安曇節》の中に出てくる特徴的な合いの手や、その旋律の断片をつなぎ合わせ再構築された。30人以下でも演奏可能。

オーネット・コールマンの作曲したオーケストラ曲「アメリカの空｣に感動し、自分もこのような曲を作りたいと思い作曲された。

タイトルは「十月に宿る超自然の力」という意味。