作曲：ロバート・W・スミス(Robert W. Smith)
演奏時間：15:00（約）
グレード：5
編成：吹奏楽

Piccolo
Flute 1/2
Oboe
Bassoon
Eb Clarinet
Bb Clarinet 1
Bb Clarinet 2
Bb Clarinet 3
Eb Alto Clarinet
Bb Bass Clarinet
Eb Alto Saxophone 1/2
Bb Tenor Saxophone
Eb Baritone Saxophone

Bb Trumpet 1
Bb Trumpet 2
Bb Trumpet 3
F Horn 1/2
F Horn 3/4
Trombone 1
Trombone 2
Trombone 3
Euphonium
Tuba

Piano

[Mallet Percussion] Vibraphone, Xylophone, Marimba
Timpani
[Percussion 1] Snare Drum, Ride Cymbal, Hi-hat, Bass Drum, Temple Blocks, Mark Tree
[Percussion 2] Crash Cymbals, Supended Cymbal, Mark Tree, Tambourine

ロバート・W・スミス作曲の《Promising Skies（プロミシング・スカイ）》は、2005年にアメリカ・ニューオーリンズを襲ったハリケーン・カトリーナの体験を音楽で再現し、記憶に刻むために作られた吹奏楽のための交響詩です。
この作品は、ニューオーリンズを本拠地とするアメリカ海兵隊予備軍音楽隊の委嘱によって誕生しました。
物語は、嵐の訪れを前にした平穏な時間から始まります。「Blue Sky（青空）」のセクションでは、ニューオーリンズならではの歴史あるジャズのサウンドが取り入れられ、にぎやかで陽気な雰囲気が描かれます。
しかし、次第に空模様は不穏なものへと変わり、「Threatening Sky（脅威の空）」に移行します。そこでは、迫りくる嵐への緊張感と不安が音楽に込められています。
続く「Raging Sky（激しい空）」では、カトリーナが街を襲い、自然の猛威に晒される様子が力強く描写されます。打楽器の激しいリズムや不協和音が、嵐の恐ろしさを生々しく表現しています。
そして物語は、「Dawn of a New Sky（新たな空の夜明け）」という希望に満ちた終章へとたどり着きます。嵐が去った後、再び立ち上がろうとする街の姿と、人々のたくましさ、そして音楽が再び鳴り響く未来への祈りが込められています。
《Promising Skies》は、中上級レベルの吹奏楽団に向けて書かれた大規模な作品で、アメリカの芸術形式であるジャズを基盤に、珍しい打楽器の音響効果も交えながら、非常に個性的で印象的な音楽を展開しています。
吹奏楽レパートリーにおいても、特にユニークで意義深い作品として歓迎されています。