原題:Fantaisie Op. 79 And Morceau De Lecture/Gabriel Faure
楽曲詳細情報
- 作曲
- ガブリエル・フォーレ(Gabriel Faure)
- グレード
- 上級/中級
- 編成
- フルート&ピアノ
- 収録曲
- 校訂:アネット・オッペルマン (Annette Oppermann)
楽器編成
Flute, Piano
楽曲解説
フォーレの名作《幻想曲(Fantaisie)》は、室内楽の中でも特に輝きを放つ作品のひとつであり、彼がパリ音楽院(コンセルヴァトワール)で過ごした時期に生まれたことに大きく感謝すべき作品です。
当時フルートの教授を務めていたポール・タファネルが、試験用の技巧的な作品を同僚であるフォーレに依頼し、1898年にその手稿譜がタファネルに手渡されました。その際フォーレは、「演奏不可能な箇所は変更して構わない」と明記しており、実際にどこまで手が加えられたかは、自筆譜が現存していないため不明です。
ただし、最終的に残された楽譜は、華やかで演奏効果の高いリサイタル向けの作品として高く評価されています。
今回のヘンレ版(Henle Edition)には、同じく1898年にフォーレがパリ音楽院の試験用に書いた視奏(初見演奏)課題としての《アダージョ(Adagio)》も収録されています。
この小品は作品番号を持たないものの、繊細で美しい響きを持つ貴重な作品です。