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♪詳細情報♪
演奏時間:8:00(約)
グレード:4
主なソロパート:Ob./E♭Cl./B♭Cl./B.Cl./S.Sax./A.Sax./T.Sax./Trp./Hrn./Tuba/Perc.
Trp.最高音:1st:G / 2nd:Es
演奏最少人数:20人
編成:吹奏楽
▼楽器編成▼
Flute
Oboe (opt.)
Bassoon (opt.)
Clarinet in E♭ (opt.)
1st Clarinet in B♭(div.)
2nd Clarinet in B♭
Bass Clarinet in B♭
1st Alto Saxophone in E♭
(doub. Soprano Saxophone in B♭)
2nd Alto Saxophone in E♭(opt.)
Tenor Saxophone in B♭
Baritone Saxophone in E♭
2nd Trumpet in B♭
1st Horn in F
2nd Horn in F
1st Trombone
2nd Trombone
Euphonium
Tuba
String Bass(opt.)
Sizzele Cymbal
Timpani
Suspended Cymbal
Bongo
Bass Drum
Crotale or Glockenspiel
Ribbon Crasher or Tambourine
【2nd Percussion】
Bass Drum
Tam-tam
Suspended Cymbal
3 Wood Blocks
Ribbon Crasher or Tambourine
4 Toms
Hi-Hat
Chimes
Spring Drum
Rain Stick
Darbukar or Djambe or Bongo
Sleigh Bell
【3rd Percussion】
Vibraphone
Crotale or Glockenspiel
Chimes
2 Small Gongs or 2 Suspended Cymbals
Ratchet
Marimba
Glockenspiel
Spring Drum
Wind Chime
Triangle
Finger Cymbal
Sleigh Bell
Xylophone
4 Wood Blocks
Snare Drum
【4th Percussion】(opt.)
Sizzle Cymbal
Chimes
Suspended Cymbal
Guiro
Glockenspiel
Triangle
木柾
Crotale
Finger Cymbal
Whip
Xylophone
♪楽曲解説♪
2018年、川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団より委嘱のお話を頂き、金管打楽器8重奏作品を作曲、同年、埼玉県アンサンブルコンテストにおいて初演されました。
作品の更なる可能性を求め吹奏楽版に着手し、翌2019年、仙台城南高校吹奏楽部の若き力漲る13人の手により、吹奏楽版が初演されました。原曲は、8人で演奏可能なため、大きな編成にする事など容易だと私は思っていたのですが、限られた人数とメンバーの個性を活かした、オリジナリティー溢れる作品として完成させる事は、とても苦労した点であり、また面白くもありました。
極小編成ながらオーボエ奏者がいた事や、アラブ・トルコ音楽などで頻繁に用いられる、民族打楽器「ダラブッカ」が揃っていた事がきっかけで、妖艶な舞踏を彷彿とさせる旋律を加筆させ完成。その後、練習を積み重ねた城南高校は、ムードいっぱいの演奏で聞く人の心を掴み、東北代表として第19回東日本学校吹奏楽大会に初出場となりました。金沢歌劇座の黒いステージで、13人とは思えない高いパフォーマンスを目の当たりにした聴衆の割れんばかりの拍手と喝采…
心を込めて指揮をしてくださった、顧問の佐藤 学 先生の雄姿を、私は一生忘れません。
ペルシア音階を用いた旋律は、中東音楽独特の雰囲気が漂い、時に現代的で土俗的、そして舞曲的な一面があります。今作品は13人版を基に、2管編成としてオーケストレーションを見直しました。表現・歌い方・躍動・ウネリなどに工夫をし、曲を通じてバンドの持ち味が活きるよう取り組んで頂ければ幸いです。 最後になりますが、吹奏楽の新たな可能性を模索し完成させた「ムジカ・アーヴァーズ」が、皆さまに長く愛され続けますことを心より願っております。
(片岡寛晶)
曲の演奏ノウハウをシェア!吹きレポ♪
M.S
部門:高等学校(13人)
本番までの練習時間:9ヶ月
13名でも共鳴する『ツボ』を見つけるまで、片岡先生と探究の日々でした!
練習曲「スムーズ・アンド・クリスピー」の後半部分を用いて、全身を使って速い息、音圧の高い息をコントロールして生み出すトレーニングを日々取り組んでいました。
当時の1・2年生を連れてワゴン車で新潟へ行き、アンサンブルコンテスト西関東大会で初演団体の川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団の演奏を鑑賞しました。演奏形態は異なるものの上手な大人バンドの演奏を聴いた体験は、その後の音作りによい影響を残しました。
どんなサウンドにしたいか、自分たちのバンドの指向性に近い上手なバンドの生演奏はよい刺激になります。
冒頭のVib. solo は、ペダルを踏みっぱなしだと音が濁ります。「ミュート奏法」(是非、教わるか、調べてください)で、スッキリとしたサウンドにするとよいです。因みに他の片岡作品(「鳥之石楠船神」等)のVib. soloでも効果があります。[N]Free Styleの部分は、元々、楽器の持ち替えの時間を稼ぐための即興演奏として後から追加した部分です。練習していく中で、『砂漠に吹く風』というイメージになりました。ペルセポリス遺跡やペトラ遺跡などの映像を見てイメージを膨らませてみてはいかがでしょうか?
[P]のTp. soloは、Off stageで演奏すると、ピッチが下がって聴こえる場合があります。注意してください。[R]-[S]-[T]-[U]は、『キャラバンの行列』、『市場の賑わい、群衆』のイメージです。原曲の管打楽器8重奏版にはない場面の一つです。ダラブッカを買ってきたので、ダラブッカに似合う部分を作曲してください!と片岡先生に頼み込んで、加筆してもらいました。生徒の前で片岡先生が鼻歌を歌った後、片岡先生のピアノにあわせて生徒が聴音、最後に楽譜にするというとても貴重な体験をしました。反面、常に修正が入る部分になってしまい東日本大会の直前まで修正が入ったので、創作の楽しみと満足いくまで仕上げる苦労の両方がありました。出版の際にさらに修正が入ったようです。グループごとに音楽が進行していくので、まずは誰と誰がどこからどこまで同じグループであるかを理解しておく必要があると思います。126小節目?は、それぞれのグループが熱狂的に加速していきます。独立したいたはずのそれぞれのグループが一気に集合してくる情景を表現してみてください。
ダラブッカは4万円前後の楽器を購入しました。大編成バンドだともう少し価格が高く大きいタイプのダラブッカの方が音量がててよいかもしれません。当初、ダラブッカよりも安いジャンベでいいかなと考えていましたが、東京の某打楽器専門店で店員さんにジャンベとダラブッカを叩いてもらい聴き比べたところ、ジャンベはやっぱりアフリカでした(笑)
打楽器の生徒にダラブッカを預け、最初の1ヶ月はYouTube等を見て自己流で叩いていました。ある日、インターネットで検索したところ、地元でダラブッカのワークショップを開いている方を見つけました。4月下旬に打楽器の生徒をワークショップに送り出し、それ以降は月1回程度でレッスンをお願いいたしました。左手の使い方を覚えてしまえば、それなりの打楽器経験のある人ならば、思ったより習得に時間が掛からないと思います。難しい場合は、ジャンベのように股に挟み込んで打面を水平にして叩くのもありだと思います。地元にダラブッカ奏者がいないか一度調べてみるとよいと思います。「ダラブッカ」で見つけられない場合は、「ベリーダンス」を検索してみてください。ベリーダンス教室で伴奏の仕事していることもあるそうですよ。132小節目?のダラブッカ soloは、記譜上、2音(ドゥムとテック)のみなっていますが、カやパの音を入れてもよいと思います。
個性的でアクの強く、アクロバティックな曲なうえ、全ての楽器に見せ場があるように作曲していただきました。尚更、陸上自衛隊音楽隊による参考演奏を聴くとハードルが高いと感じるかもしれませんが、先を考えて地道に取り組めば、きっといい結果に結びつきます。私達が演奏した13名の内訳は、3年生2名、2年生6名、1年生5名でした。長いsoloを演奏したob.とcl.の生徒はどちらも1年生で、2人とも入学当初は、正直、標準的な中学生以下でした...2人ともごめんさい m( _ _ )m ただ、毎日毎日、少しずつ少しずつ、夏に向けて努力してくれました。そのお陰で、秋に金沢で演奏することができました。ありがとう!!
小編成バンドは、ロー・グレードではないですし、大編成バンドのダウンサイジングでもありません。個々のバンドのカラーを独自のサウンドで表現できます!! 大編成バンドにはないアプローチがあるはずです!! どうか自分達のバンドのサウンドと音楽をとことん追究してみてください!!