
廻る天輪 ~英雄ロスタムと悲劇のソフラーブ/片岡寛晶【吹奏楽ライセンス楽譜】

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- YDOK-J24
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- ブレーンミュージック / Brain Music
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宅配スコア閲覧:廻る天輪 ~英雄ロスタムと悲劇のソフラーブ/片岡寛晶
多彩な場面変化をバンド毎の個性で表現したい作品。打楽器が特に大活躍!とても内容の濃い音楽ですので意欲的なメンバーがいるバンドにはぜひ挑戦してほしい作品です。片岡さんの作品らしく打楽器セクションは大活躍で、セクションソロもあります。打楽器は4人ほしいところですが・・・
**Piccolo & Flute (Alternative)は Flute,Piccoloパートを1人の奏者で演奏いただけるパートです。
**1st,2nd Percussion (Alternative)は 打楽器奏者が2人のみの場合に演奏いただけるパートです。
2024年、仙台城南高校吹奏楽部 顧問の佐藤学先生より委嘱頂き作曲。同年の吹奏楽コンクールにおいて、10人の手により初演されました。極小編成のオーケストレーションでしたが、奏法の工夫や、中東の太鼓を使ったパフォーマンスにより、唯一無二のアツい演奏で会場を大いに沸かせてくれました。その演奏は、今も私の心の中で鳴り響いています。
イランには、日本の古事記や日本書紀にあたる神話・伝説を記した「シャー・ナーメ(王書)」というペルシャ叙事詩があります。その「シャー・ナーメ」に登場する、ペルシャの伝説の英雄であるロスタムと、その子どもソフラーブの物語は、神話、伝説、歴史の3部に渡る、王書「伝説」の一部として語られています。
ロスタムの誕生、試練の軌跡、辺境のロスタム、英雄ロスタムと美女タハミーネ、父ロスタムと子ソフラーブの闘い、ソフラーブの死とロスタムの嘆き。
この6つの描写を想像しながら、私なりの表現で音を紡ぎ、音楽劇として構成しました。
作品は、一貫してマカーム音階を用いているというわけではありませんが、中東の響きをベースに、西洋の響きを融合する事により、新たにモダンな響きを生みました。また、音群とリズムの即興的なやり取りはこの曲において最大の聞かせどころです。
中間部はソロ楽器にスポットをあて、その後のTuttiにおいてはロスタムとタハミーネの喜びや切なさといった、2人の心情を音にしました。後半部は、父ロスタムと子ソフラーブが闘い、ロスタムがソフラーブにとどめを刺し、劇的な終幕を迎えます。
ハッピーエンドとはいかないこの物語は、目頭が熱くなるものがあります。皆さんの手によって、音楽で語って頂けましたら幸いです。
この作品のタイトルでもある、廻る天輪とは、ペルシア人~イラン人の人生観を現わす言葉で『決められた運命には逆らえない』という意味があるそうです。
(片岡寛晶)