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投稿エピソード#08

近畿大学吹奏楽部 高田健一監督(当時2回生、トロンボーン)/近大サウンドの転換期の演奏

2020年9月3日

近畿大学吹奏楽部/高田健一監督(当時2回生、トロンボーン)

 

近大サウンドの転換期の演奏

  まだまだ昭和の香りが残る平成3年、当時の近畿大学吹奏楽部は男子部員が7~8割を占め、汗とタバコの臭いが充満する独特の雰囲気の吹奏楽部でした。

 

  私はこの年に初めて演奏者としてコンクールに臨んだわけですが、その練習は非常に刺激的なものでした。

 

  中学・高校と吹奏楽部に所属しコンクールにも参加してきましたが、県大会ダメ金と全国大会金賞を目指すバンドはここまで違うのかというくらい取り組み方は全く別物でした。

 

  高校までと違ったのは練習内容だけではなく、その練習期間が非常に短いことでした。

 

  支部大会前に3週間程度と全国大会前の1~2週間程度だったと思いますが、練習日数が少ない代わりに昼夜を問わずとにかく時間がある限り練習に明け暮れていました。

 

  全国大会本番の演奏の記憶は正直ありませんが、過酷な練習から逃れられた開放感だけは鮮明に残っています。

 

  この年の指揮者は卒部1年目のOBの先輩で、細かい部分に至るまで完璧に仕上げようとされていました。

 

  それまでの近大の持ち味であったレンジの広いド派手な演奏というよりも緻密で丁寧な演奏を目指していたような記憶があります。

 

  この演奏の2年前、平成元年から学生指揮に変わると同時に自由曲の選曲も少し路線変更し、プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」(平成元年)、「カルミナブラーナ」(平成2年)に続き、この年の「寄港地」で近大のカラーは完全に変わったといえるのではないでしょうか。

 

  今どきの演奏と比較すると少し古くさいかもしれません。しかしこの「寄港地」は近大にとってはまさに転換期の演奏となります。

 

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