ホルン＆ピアノ：別れ（告別）／フランツ・シュトラウス【ソロ輸入楽譜】

作曲：フランツ・シュトラウス(Franz Strauss)
演奏時間：9:00（約）
グレード：中級
編成：ホルン＆ピアノ
編集：ハロルド・ミーク(Harold Meek)

Horn, Piano

フランツ・シュトラウス（Franz Strauss, 1822?1905）は、ドイツ・バイエルン出身の作曲家であり、ホルン奏者としても高く評価された人物です。
彼はバイエルン宮廷歌劇場で40年以上にわたり首席ホルン奏者を務めるとともに、ミュンヘン王立音楽学校の教師としても後進の指導に尽力しました。
また、彼は作曲家リヒャルト・シュトラウスの父でもあり、息子に大きな音楽的影響を与えたことで知られています。
《レ・ザデュー（Les Adieux）》は、そんなフランツ・シュトラウスの初期の作品のひとつで、現在でもホルンとピアノによる演奏会やリサイタルで頻繁に取り上げられている名曲です。
この作品は「ロマンス（Romance）」と呼ばれる形式で書かれており、抒情的で感傷的な雰囲気が漂っています。
旋律は非常に美しく、まるで歌うような流れを持ち、聴き手の心に深く訴えかける魅力があります。
演奏面では、半音階的な動き（クロマティシズム）、調性の多様な変化、アーティキュレーションの工夫、16分音符による細かいパッセージ、さらには装飾音（トリルやターン）など、演奏者にとって高度なテクニックと繊細な表現力が求められます。
そのため、この作品は上級者向けのレパートリーとされています。
《Les Adieux》は「別れ」というタイトルのとおり、どこか切なさを帯びた情感豊かな作品です。ホルンとピアノの間に交わされる音楽的な対話は深く、聴く者に強い印象を残します。技巧と表現の両方を高いレベルで求められるこの作品は、まさにホルン奏者にとっての珠玉の一曲といえるでしょう。