ユーフォニウム＆ピアノ：エリンの島／フィリップ・スパーク【ソロ輸入楽譜】

作曲

フィリップ・スパーク(Philip Sparke)

演奏時間

6:10（約）

グレード

上級

編成

ユーフォニウム＆ピアノ

Euphonium, Piano

《Erin’s Isle》は、ユーフォニアム奏者 マイカ・パーソンズ（Micah Parsons） の委嘱により作曲され、2024年6月に彼によって初演されました。
タイトルの「Erin’s Isle（エリンの島）」は、19世紀のロマンティックな表現で、アイルランドそのものを指す言葉です。本作は アイルランド風の雰囲気を持つ緩やかな旋律 をテーマにしており、民謡のような味わいのある作品となっています。
《Erin’s Isle》は、静かなピアノのクラスター音（和音の塊）の上に控えめなテーマが現れるところから始まります。やがて、この旋律はソロ奏者による伴奏付きのカデンツァへと導かれ、そこからメインテーマが姿を現します。
メインテーマは広がりのある旋律で、いくつかの関連フレーズを絡めながら、民謡のような味わいを持って展開されていきます。
調の変化とともに、ピアノがテーマの断片を奏で始め、ユーフォニアムがそれに合いの手を入れるように対話的なやり取りが生まれます。
その後、2回目のカデンツァが現れ、曲の流れはさらに自由な表現へと向かいます。そして、ピアノが再び主題を奏でると、ユーフォニアムが装飾的な対旋律を織り交ぜながら、それに寄り添うように音楽が進行していきます。
最後には、冒頭の静けさが戻り、全体が穏やかな雰囲気に包まれます。そして、ソリストが華やかなコーダ（終結部）を奏でることで、曲はしっとりとした余韻を残しながら締めくくられます。