
楽曲詳細情報
- 作曲者
- 井澗昌樹(Masaki Itani)
- 演奏時間
- 5:00
- グレード
- 4
- B.Cl.最低音
- Low Cis (実音)
- 編成
- 木管三重奏
- 販売形態
- 販売楽譜(スコア+パート譜)
楽器編成
- Oboe
- Clarinet in B♭
- Bass Clarinet in B♭(or Bassoon)
楽曲解説
十六夜(いざよい)、陰暦16日の夜、またはその夜の月に言う。「ためらう」「躊躇する」意の動詞「いざよう」が名詞化した語であり、十五夜より月の出がやや遅いことから、16日の月(の出)がためらっていると見立てられたもの。
「ためらい」とは消極性だろうか、不確かさだろうか。不足だろうか、渇望だろうか。時として、奥ゆかしさかもしれない( 秋の七草のひとつであるフジバカマは、たくさんの小花が少しずつ咲いていくことにちなんで「ためらい」との花言葉が付けられている)。
音楽も物語も、そして人生も、あらゆるものは事後に形成される。自身の過去にさえユートピアを見出そうとする欲求は、誰しも経験があるだろう。現在と過去の関係は、太陽の光と月の光のそれに似ている。歩んできた道の辺に置いてきぼりのいくつかのためらいや戸惑い、ため息の記憶は、柔らかな月の光となって私たちの背を照らしてくれているのだと思う。
楽譜に挿入されたためらいがちなレティセンスに、皆様の一つ二つの思い出を重ね合わせながら奏して頂ければ嬉しく思います。
(井澗昌樹)













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