エルガー・ヴァリエーションズ／マーティン・エレビー【吹奏楽輸入楽譜】

作曲者：マーティン・エレビー（Martin Ellerby）
演奏時間：14:00 (約)
グレード：4
編成：吹奏楽
出版社：ステューディオ・ミュージック（Studio Music）
販売形態：販売楽譜（スコア+パート譜）

Piccolo
Flute 1
Flute 2
Oboe 1
Oboe 2
Bassoon 1
Bassoon 2
Eb Clarinet
Bb Clarinet 1
Bb Clarinet 2
Bb Clarinet 3
Bb Bass Clarinet
Eb Alto Saxophone 1
Eb Alto Saxophone 2
Bb Tenor Saxophone
Eb Baritone Saxophone

Bb Trumpet 1
Bb Trumpet 2
Bb Trumpet 3
Bb Trumpet 4
F Horn 1/2
F Horn 3/4
Trombone 1
Trombone 2
Trombone 3
Euphonium 1
Euphonium 2
Tuba 1
Tuba 2
String Bass

Timpani
[Percussion 1] Side Drum, Suspended Cymbal, Glockenspiel (shared Percussion 2), Wood Block
[Percussion 2] Crash Cymbals, High & Low Tom-toms, Vibraphone, Tubular Bells, Triangle, Glockenspiel (shared Percussion 1), Suspended Cymbal, Tam-tam, 2 Bongos, Bass Drum, Xylophone

2007年は、イギリスの作曲家エドワード・エルガー（1857-1934）の生誕150周年にあたる年であり、それを記念して何かしらのオマージュ作品を書くのにふさわしい時期だと考えました。この作品にはいくつかの「謎」が含まれており、それらはすべて意図的なものです。
まず第一に、この変奏曲はエルガー自身の実際の主題に基づいて作られているわけではありません。むしろ、彼の音楽スタイルの本質と性格を捉えた一連の対照的なセクションを、途切れることなく演奏する形で構成しました。
この作品は、演奏するバンドとその中のソリストたち、指揮者、そして何よりも聴衆を念頭に置いて作られています。
音楽の言語は基本的に調性に基づいており、「テクニックの難しさ」よりも「音楽的な理解と表現」が求められる作品です。
テンポ表示はなく、代わりにメトロノーム記号を示してあります。これは、形式全体を通して“スタイル”を見つけ出し、それを解釈するという点が真の試練であるからです。
速いセクションは比較的自明な構造ですが、遅い部分は意図的なルバート（自由なテンポ）と豊かな感情表現が必要です。ここは指揮者が主体的に発見していく部分であり、その挑戦をぜひ楽しんでいただきたいと思います。
審査員の方々には、この解釈の自由を私が正式に認めていることをご理解いただきたいですが、成功させるには洞察力と理解が不可欠ですので、ただ適当に演奏するだけでは意味をなしません。
リハーサルマーク「P」から始まる「変奏」は、この作品の感情的な核となる部分であり、情熱的でありながらも過剰に甘美にならないようなテンポ感と官能性が求められます。カデンツァ的な素材も、独立した要素というより作品の流れの中に自然に組み込まれています。
この作品にはエルガーの音楽を思わせる多くの要素が込められていますが、あからさまな模倣にはなっていません。もしこの作品を「歌と踊りの連続」として捉えると、より理解が深まるかもしれません。
最後に、エルガー自身の献辞をさりげなくアレンジした言葉を贈ります。「私の友よ、姿はこの中にある--けれど決して明かされることはない--これこそが、最大の謎なのです！」
マーティン・エレビー