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♪詳細情報♪
編曲:鈴木英史(Eiji Suzuki)
演奏時間:8分40秒(約)
主なソロパート:Picc. / Fl. / Ob. (or S.Sax.) / S.Sax. / A.Sax. / Flg.hrn.
Trp.最高音:1st:A / 2nd:Des / 3rd:C
グレード:4
編成:吹奏楽
▼楽器編成▼
Flute 1 & 2
Oboe 1 & 2
Bassoon 1 & 2
E♭Clarinet
B♭Clarinet 1 (div.), 2 & 3
Alto Clarinet
Bass Clarinet (opt. div.)
Contra-alto Clarinet
Soprano Saxophone
Alto Saxophone 1 & 2 (opt. div.)
Tenor Saxophone (opt. div.)
Baritone Saxophone
(div. doub. Flugel Horn)
Trumpet 2
Trumpet 3
(doub. Flugel Horn)
Horn 1 , 2 , 3 & 4
Trombone 1 , 2 & 3
Euphonium (div.)
Tuba (div.)
String Bass
Harp
Piano
Celesta (opt.)
Percussion ※6 players~
Bass Drum
Crash Cymbals
Suspended Cymbal
Sizzle Cymbal
Antique Cymbals (or Triangle)
Tam-tam
2 Chinese Gong (or Tam-tam)
Triangle
Wind Chime
Temple Blocks
Shaker (or Cabasa)
Glockenspiel
Xylophone
Vibraphone
Marimba
Tubular Bells
♪楽曲解説♪
作曲者エメリッヒ・カールマンは1882年ハンガリー生まれ。ブタペスト大学で法律を、ブタペスト音楽院で対位法と作曲を学ぶ(同級生にバルトーク、コダーイがいた)。ウィーンで活躍したが、ナチス台頭後アメリカへ亡命。 ブロードウエイやハリウッドでもその作品は人気を呼んだ。 オペレッタがアメリカでジャズの要素を吸収することにより「(古典)ミュージカル」が生まれていく時期と、彼の活動は見事にオーバーラップしていたからであろう。晩年はパリに渡り1953年に同地にて死去した。
「サーカスの女王」は1926年に作曲されウィーンで初演された。物語の舞台はロシア。未亡人として相続した財産を持つ公爵夫人フェドーラは、財産を守るように、ロシア人男性と再婚を迫られている。彼女を巡り、サーカス団のスター「ミスターX」(元々富豪の跡継ぎの貴族)、セルギウス大公、ホテル“カール大公”主人カルラ、カルラの息子トーニ達によって繰り広げられる恋物語。フェドーラは身分の違う「ミスターX」を愛してしまうが、最後は彼が貴族出身であることが判り、めでたく結ばれる。
この吹奏楽のためのセレクションは、名古屋市立東港中学校顧問・三浦聖司先生の発案、明誠学院高校・稲生健先生の協力により2010年に編曲したもの。
原曲から「前奏曲」「サーカス・シーン」「ミュージカル・シーン」「デュエットと終曲」からの動機をかなり自由に使い構成されている。殆どのナンバーは原曲の一部分しか使われて居らず、この編曲形態=「セレクション」のシリーズの中でも最も自由な扱いがなされている。よって原曲との関連よりも、純粋に音のドラマとして演奏したい。
■ 曲の冒頭について このアレンジは3種のオープニングを選ぶことが出来る。
1) Normal:CDに収録のオープニング。楽譜通りに開始、練習番号[A']を飛ばして[B]に入る
2) Opening A :前奏の途中からスタートする(練習番号[A])
3) Opening B :Tuttiでスタートする(練習番号[A’])
CD「鈴木英史の世界 Vol.2」(BOCD-7323)に1)と3)が収録されています。
■ ピアノとチェレスタについて
記譜された楽譜はそのままの音高で弾くこと(ピアノもチェレスタも)。チェレスタだからオクターブ下げる、ピアノだから上げる等は不要で、楽譜通りで演奏する。
■ 全体の音楽作りについて
演奏者(指揮者)自身が納得する持続・構成を見つけることが重要。注意すべき点は、細かいセクションが連続しているため「つなぎ」をどうするか(例えばフェルマータで音楽が切れたように作るのではなく「フェルマータで音楽をどう繋げるか」)を考えること。また、テンポの緩急が音楽の緊張と持続を創ってくれる筈である。全体には深刻ではなく、楽しく歌の溢れた雰囲気の演奏にしたい。
(鈴木英史)