
小編成でも手ごたえありの難曲!中盤に出てくるリズミカルな部分が印象的。
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楽曲詳細情報
- 作曲
- 天野正道(Masamicz Amano)
- 演奏時間
- 6分45秒(約)
- グレード
- 4.5
- 主なソロパート
- Picc. / Fl. / B♭Cl. / A.Sax. / Trp. / Hrn.
- Trp.最高音
- 1st / H (A) 2nd / Ges
- 最少演奏人数
- 21名
- 編成
- 吹奏楽(小編成)
楽器編成
- Flute 1
- Flute 2 (doub. Piccolo)
- B♭Clarinet 1 & 2
- Bass Clarinet
- Alto Saxophone
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- Trumpet 1 & 2
- Horn in F 1 & 2
- Trombone
- Bass Trombone
- Euphonium
- Tuba
- Percussion ※5 players~
- Timpani
- Snare Drum
- Bass Drum
- 4 Concert toms
- Timbales
- Suspended Cymbal
- Ride Cymbal
- Triangle
- Wind Chime
- Cajon
- Rin
- Shaker
- Cow bell
- Glockenspiel
- Vibraphone
- Tublar bells
楽曲解説
調和級数とは、この式で表せるようにその項の極限が0になるにもかかわらず発散する、という直感的には理解しがたい級数であるが、これが音楽に於ける倍音の概念を的確に表現している。すなはち、倍音の波長は基音に対して1/2, 1/3, 1/4~となっている。かみ砕いて言うと金管楽器に於ける同一ポジションで出すことの出来る音列、と等しい。また、この概念から発展して交代調和級数(ライプニッツの公式)、一般調和級数、ケンプナー級数(劣化調和級数)などが導き出される。
この作品は調和級数を用いた倍音列の配置などを用いた部分と、リトゥムアプローチの結果生じたブラジリアンテイストの部分が交互に提示される様に構成されている。一見全く共通項がないように思える各セクションも帰納的には調和級数の一環としてカテゴライズされているのである。とは言え、こういった七面倒くさい御託を理解せずとも,演奏者各々が書かれている音符から自分なりのイメージを作り上げ、それがアンサンブルの結集となったときに「音楽」が生み出されるのである。
この曲は羽村市立羽村第一中学校吹奏楽部からの委嘱による「セリエ アルモニク」を編成、演奏時間共に拡張し、構成された作品である。タイトルも同曲との混同を避けるために、「Deuxieme(第二)」が追加されている。
(天野正道)