
阿部勇一/Gr.5/6:30
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楽曲詳細情報
- 作曲
- 阿部勇一(Yuichi Abe)
- 演奏時間
- 6分30秒 (約)
- グレード
- 5
- 主なソロパート
- Picc. / B♭Cl.
- Trp.最高音
- 1st:High Des / 2nd:High B♭ / 3rd:E
- 編成
- 吹奏楽
楽器編成
- Piccolo
- Flute 1 & 2
- Oboe
- English horn
- Bassoon
- E♭Clarinet
- B♭Clarinet 1 , 2 & 3
- Alto Clarinet
- Bass Clarinet
- Soprano Saxophone
- Alto Saxophone 1 & 2
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- Trumpet 1 (doub. Picolo Trumpet)
- Trumpet 2 & 3
- Horn 1 , 2 , 3 & 4
- Trombone 1 & 2
- Bass Trombone
- Euphonium (div.)
- Tuba
- String Bass
- Timpani
- Percussion ※5 players~
- Bass DrumCrash Cymbals.
- Suspended Cymbal
- Chinese Cymbal
- Chinese Gong
- Tam-Tam
- Mangira
- Bangu (板鼓)
- Daph.
- Glockenspiel
- Xylophone
- Vibraphone
- Marimba
楽曲解説
この曲は2002年4月、大津シンフォニックバンドにより委嘱されたもので、全5章から構成されている。(第2章以降は、2007年現在製作中)
はるか昔、より崇高な仏教の教えを求めて遠く天竺を目指した玄奘。深い信仰に基づく純粋な目的を胸に、命がけの旅に出る。途中、幾多の試練が待ち受けるも、不屈の精神により天を味方につけ、終には歴史に残る偉業を成し遂げた。人の世のため、人生をささげた彼の16年に及ぶ旅を、現代に生きる私たちが容易く想像できるものではない。しかし「大唐西域記」という文字を眼にするとき、おのずと広大な中央アジアの風景が広がってくる。雄大な自然、幻の都、そこに生きた人々…そしてその中心にはひたすら荒野を歩く玄奘の小さな姿が、確かに見えてくるのである。
第1章 ~玄奘~
旅人玄奘の心情を中心に描く。大きな夢、襲い掛かる不安、孤独…、幾度となく葛藤を繰り返しながらもやがて希望の光を見出し、また1歩前へ進んでいく…前半はそんな玄奘の心を雄大な自然と重ねて描いている。後半では、彼が訪れたオアシス都市の賑わいをイメージした場面が次々と現れる。活気溢れる都で力を得た玄奘が、再び天竺への決意を新たにするところで曲は終わる。
曲の大部分が、ペンタトニックスケール(五音音階)と四・五度和音とで構成されており、それらが複雑に重なり合って全体としては西洋音楽的な響きに仕上がっている。音楽的に東西を融合することで、地理的に東洋と西洋の間にある中央アジア全体を表現し、ある種の「アジア大陸的民俗音楽」を追求してみたかった。この曲の響きは、私独自のイメージによる「中央アジアの響き」なのである。
(阿部勇一)