
楽曲詳細情報
- 作曲者
- 濱崎大吾(Daigo Hamasaki)
- 演奏時間
- 5分00秒(約)
- グレード
- 3
- Trp.最高音
- 1st:↑A、2nd:↑F
- 編成
- 金管6重奏
- 販売形態
- 販売譜(スコア+パート譜)
楽器編成
- 1st Trumpet in B♭
- 2nd Trumpet in B♭ (opt. doub. Flugelhorn in B♭)
- Horn in F
- Trombone
- Euphonium
- Tuba
楽曲解説
この曲を作るとき、窓の外には青く明るい夏の街の景色がひろがっていた。
大人になってやってきた東京は、私にとってはじめての丘の街だった。田んぼの連なる景色や山々の稜線、それまで慣れ親しんできた多くのものがここにはなかった。この街のどこを好きになればよいのかわからずに、折にふれては過ぎ去った思い出のなかの情景を慰みにしながら、私は幾年かを過ごした。
懐かしむというのは、編み上げられた記憶に染みこんだ情緒のいろどりをたどることだと思う。夕暮れの光りには帰り道、軒先の手料理のにおい、朝の青は未来への加速度。好きだった音楽に刻まれた鮮やかな面影。
月日が経ち、そんな豊かさを、いつしか私はこの街の佇まいや響き、歩く人々のうしろ姿などにも見いだせるようになっていた。こうやって、私たちはきっと、例えば失くしてしまった景色の先にも、いつか新しい懐かしさをはぐくみ、暮らしていくことができるのだと思った。
そのような作曲時期の心境が、作品にも反映されているように感じます。
(濱崎大吾)
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