宅配スコア閲覧
作曲家の細かな配慮が嬉しい!小編成バンドの味方!
現在のバンドの多くが抱える問題として「部員不足」があります。人数が少ないと経験が不足している1年生の力にも頼らざるを得ません。そうなると難しい曲はできないし・・・
演奏時間:5:00(約)
グレード:2.5
主なソロパート:Cl.(or Fl.)/A.Sax.(or Cl.)/Trp.(A.Sax.)
Trp.最高音:1st:C / 2nd:A↓
演奏最少人数:8
編成:吹奏楽
Oboe (Option)
Bassoon (Option)
1st Clarinet in B♭
2nd Clarinet in B♭(Option)
Bass Clarinet in B♭(Option)
1st Alto Saxophone in E♭
2nd Alto Saxophone in E♭(Option)
Tenor Saxophone in B♭
Baritone Saxophone in E♭(Option)
2nd Trumpet in B♭(Option)
1st Horn in F
2nd Horn in F(Option)
1st Trombone
2nd Trombone (Option)
Euphonium (Option)
Tuba
String Bass (Option)
Wind Chime
Suspended Cymbal
Tambourine
Bass Drum
Triangle
Tubular Bells
この作品は2021年、ブレーン株式会社の委嘱作品として作曲されました。「ハルニレの木」は、北海道中川郡豊頃(とよころ)町に自生している、推定樹齢約150年の大きな木の名称です。十勝川沿いの河川敷にぽつんと立つ、大きな1本の木に見えるのですが、よく見ると2本の木が根本で寄り添い、まるで1本の大木のように上下左右に大きく枝葉を伸ばしています。移りゆく季節と厳しい大自然の中、風雨に負けず、地中深くに根を張って100年を超える年月を共に成長を続けたこの木は、現在多くのカップルが訪れる観光名所となっており、曲はこの木に深い感銘を受けて作曲されました。
「緩 - 急 - 緩」の三部形式で書かれており、「緩」の部分では美しい自然の中、2本の木が寄り添って大きな枝を広げる雄大なハルニレの木の様子が描かれています。「急」の部分では生命力あふれるつぼみや葉っぱの成長、風雨に耐える情景などが描かれています。再び「緩」で平穏な音楽が戻ると、これから時代が移り変わっても永遠にその場に居続けるであろうハルニレの木が感動的に描かれ、華やかに幕を閉じます。
演奏グレードは2.5(2+)と技術的に抑えられており、演奏人数も最小8人(管7人打1人)からこれより大きな編成まで、どのようなバンドで演奏しても表情・表現豊かな音楽が演奏出来る様に書かれています。トランペットの最高音が五線内の実音C(記譜レ)など、金管楽器は音域が広くなく、木管楽器に多少細かい音符があるものの、指使いに慣れれば問題なく演奏出来る範囲で、中学生や小学生バンドが演奏しても演奏効果の高い楽譜となっています。打楽器は最小1人(Perc.1)でティンパニ、サスペンデッド・シンバル、ウィンド・チャイムを兼任して演奏出来ますが、2人以上いる場合はより多くの打楽器(Perc.2, 3)を加えて、厚みのあるサウンドになるでしょう。
(広瀬勇人)