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連載:アンサンブルの作り方 - 広瀬勇人

アンサンブルの作り方:広瀬勇人 第1回「編成組み」

こんにちは。作曲家の広瀬勇人です。

このコラムでは今後6回に分けて、アンサンブルの編成、選曲、練習ポイントなどをお話させて頂きたいと思います。 第1回目の今回は、アンサンブルの出発点となる「編成組み」を見てみましょう。

 

 3年生が引退し、残った1,2年生だけでもある程度人数がいるバンドでは、クラリネット4重奏、サクソフォン4重奏、金管8重奏などといった、レパートリーの多い標準的な編成のアンサンブルを組むことが出来ると思います。
 ただ実際にその場にいる部員で組んでいくと、これらの編成に加えることができなかった生徒がどうしても出てくるのではないかと思います(サクソフォンが6人いる、金管が合計で11人いる、オーボエやコントラバスが1人だけいる、など)。


 それらの部員たちを集めてフレキシブル作品でグループを組んでみるのも良いのですが、木金打の音域バラバラのあからさまにバランスの悪い編成になってしまうと、練習をしていてもバランスが取りづらく、なかなか満足感が得られない演奏となる恐れがあります。部員のモチベーションに格差が出来てしまうのも避けたいですね。


 それぞれのバンドによって人数も事情も異なると思うのですが、「部員全員でアンサンブルに取り組む」という部活運営の場合には、メンバーの経験や力量、相性なども考えつつ、ある程度どのグループもモチベーションを保って練習に取り組める様な編成組みを考えると良いと思います。

実例 

例えば、以下の様な20人編成のバンド(1,2年生のみ)がこれからアンサンブルを組むという場合、以下の様ないくつかの編成組みが考えられます。


Fl. 1 / Trp. 2 / Euph. 1
Cl. 4 / Hr. 3 / Tub. 2
Sax. 4 / Trb. 2 / Perc. 1

【例1】「標準的な編成」を優先
① Cl4重奏(Cl, Cl, Cl, BsCl)
② Sax4重奏(S.Sax, A.Sax, T.Sax, B.Sax)
③ 金管8重奏(Trp 2, Hr 2, Trb 2, Euph, Tub)
④ フレキシブル4重奏(Fl, Hr, Tub, Perc )


やや極端な例ですが、①から③は選曲の幅も広く、充実感のある練習が出来る一方で、④は選曲も演奏バランスも苦労し、モチベーションに格差が出てしまわないか、懸念されます。


【例2】「フレキシブル」グループのバランスに配慮
① Cl3重奏(Cl, Cl, Cl)
② Sax3重奏(A.Sax, T.Sax, B.Sax)
③ 金管6重奏(Trp, Trp, Hr, Trb, Trb, Tub)
④ フレキシブル8重奏(Fl, Cl, A.Sax, Hr 2, Euph, Tub, Perc)


上記の場合、④は木金打と混ざっていますが、同族楽器が適度に揃っていて、音域も高音から中低音までばらけているので、①~③と同様、④も良いアンサンブルとなることが期待出来ます。


【例3】「フレキシブル」グループを2つ作る(木管系、金管系)
① Cl 3重奏(Cl, Cl, Cl)
② 金管4重奏(Trp, Hr, Trb, Tub)
③ フレキシブル6重奏(Fl, Cl, A.Sax, A.Sax, T.Sax, B.Sax)
④ フレキシブル7重奏(Trp, Hr, Hr, Trb, Euph, Tub, Perc)


この場合、③と④のフレキシブルグループが同族系同士でまとまっているので、どちらもバランスが取り易く、①②と同様、より充実した演奏が期待出来るでしょう。


上記は部員20人の編成組みの例ですが、これより人数の多い/少ないバンドでも、下記の様な基準で全体の編成を組むと良いのではないかと思います。

今回のポイント!

●もしフレキシブルのグループを作る場合、通常編成ありきで組むのではなく、ある程度バランスの取りやすいフレキシブル編成になるよう考慮し、全体のグループ分けを考える。(→グループ間のモチベーションの格差を減らし、フレキシブルグループも練習に見合った成果が出る様な楽器編成を組んでおく。)


●フレキシブルのグループを複数作ることが出来る場合は、可能な限り「木管系」「金管系」といった様に同族楽器同士で組む様にする。(→音色が溶け合い易く、音量バランスも取りやすい。)


その他、以下の楽器は音色上、同族系以外のグループに入れても比較的音色・音量が溶け合うことが多いので、参考にしてみて下さい。


サクソフォン:木管楽器だが、金管グループに入れても音色的にそれ程違和感がない。
ホルン:金管楽器だが、木管グループに入れても音色的にそれ程違和感がない。
ユーフォ二アム:金管楽器だが、Saxの入っている木管グループであれば、木管グループに入れても比較的音色を合わせやすい(ただし音量が大きくならない様、注意が必要)。


今回はある程度人数のいるバンドの編成組みに関して見てみましたが、第2回では、より人数の少ないバンドの編成組み、また選曲に関して詳しく見てみたいと思います。


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尚、標準的な編成で書かれた作品、例えば金管5重奏(Trp, Trp, Hr, Trb, Tub)を例に取ると、基本的には楽譜に書かれた楽器編成で演奏するのが本来の形なのですが、出版社や作品によっては同じ金管5重奏でも違った楽器編成の5人に置き換えて(「Trp, Trp, Trp, Trb, Tub」や「Trp, Trp, Hr, Hr, BsTrb」など)の演奏が認められることがあります。
(ただ、アンサンブルの人数を変えて演奏する(5重奏の曲→×6重奏で演奏など)は認められていない様です。)

日本の出版社の場合、スクールバンドの事情を考慮し上記が認められることもあるので、その様な場合には各出版社のホームページで確認すると良いでしょう。



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https://www.brain-shop.net/shop/pages/ensou_contactus.aspx

(広瀬勇人)

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