歴史を作った偉人たちにスポットを当てた作品

2026年9月9日発売!
\NEW/
🎼ポラリス~闇を照らす勇気の光~
樽屋雅徳

樋口季一郎(日本の陸軍軍人)
ナチス・ドイツの迫害から逃れてきたユダヤ人難民が、ドイツの顔色を伺う満洲国に入国を拒否され、国境で行き詰まっていた時のこと。樋口は、同盟国からの猛烈な反発を覚悟の上で「見殺しにできない」という人道主義を貫きました。ハルビン特務機関長という立場から「満洲国政府」を動かして通過ビザを発給させ、さらに難民を運ぶための「特別列車」を独断で用意させたのです。
案の定、陸軍内部の親独派からは「国益を損なう軽率な行動だ」と激しい批判と処分論が噴出しました。しかし樋口は、「日本はドイツの属国ではない」「弱い者いじめは日本の国是に反する」と堂々と反論。ナチスの人種差別に盲従して国際的な不名誉を背負うことこそが国益を損なうのであり、「人道に配慮する公正な国」としての誇りを保つことこそが真の国益であると説き、処分を覆しました。
ユダヤ人救出のほかにも、キスカ島から約5,200名の将兵を無傷で撤退させた「奇跡の作戦」や、終戦直後のソ連軍の侵攻を食い止め「北海道の分割統治」を阻止した戦いなど、圧倒的なインテリジェンスと決断力を武器に、日本の歴史に数々の奇跡をもたらした人物として知られています。
▶ 楽譜はこちらから
歴史を作った偉人たちに
スポットを当てた作品

クララ・バートン(「戦場の天使」と呼ばれた人道支援家)
アメリカ南北戦争時代に、自費で物資を集めて弾雨飛び交う最前線へと向かった不屈の女性です。絶望する軍医に薬品や明かりを届け、飢える兵士にスープを配り、多くの命を救い励まし続けました。その超人的な行動力とは裏腹に、実は元々は内気で傷つきやすい繊細な性格であり、誰かのために恐怖を乗り越え続けた強い意志の持ち主でした。
▼作品はこちら▼
樽屋雅徳作曲
▸エンジェル・オブ・バトルフィールド ~クララ・バートンに捧ぐ~

マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(プロテスタント:バプテスト派の牧師)
通称「キング牧師」。誇り高き父の生き方を受け継いで人種差別を助長する法律の是正を求めました。白人至上主義者から自宅に爆弾を投げ込まれた時も、そして凶弾に倒れるその時まで、憎しみの連鎖を生む「暴力での報復」を断固として拒否しました。彼が見つめていたのは、「人種に関係なく人類が兄弟のように手を取り合って生きる社会」という、子供たちが迎える新たな時代への夢でした。
▼作品はこちら▼
長生 淳作曲
▸I still have a dream
マーク・キャンプハウス作曲
▸オマージュ・トゥ・ザ・ドリーム

アンディ・カウフマン(エンターテイナー:song and dance man)
観客だけでなく、共演者や裏方も含めたすべての人の目を欺き、リアルに巻き込んでいく超過激なフェイクでいくつもの伝説を生んだアーティスト。すべての人に「特別な体験」を提供する、徹底したいたずらっ子のようなエッジの効いたパフォーマンスは、それまでのエンターテイナーの枠組みを粉々に破壊しました。あまりにも人を騙し続けたその人生ゆえに、35歳という若さで迎えた自身の死すらも「壮大ないたずら」なのではないかと疑われたほどです。
▼作品はこちら▼
清水大輔作曲
▸この優しく、暖かい世界 ~アンディ・カウフマンのための音楽~

レイチェル・ルイーズ・カーソン(生物学者)
今日の環境保護運動の祖。今では使用禁止となった危険な農薬が大量に散布され、大好きな自然が破壊されていく状況に強い危機感を抱き、執筆と対話を通じて環境保護を世に訴えました。産業界からは「独身のヒステリー女」などの様々な誹謗中傷や圧力がかかりましたが、科学的な証拠と調査データ、そして世論を味方につけ、最終的には大統領をも動かして地球規模の「エコロジー」のうねりを作り出しました。
▼作品はこちら▼
阿部勇一作曲
▸われらをめぐる海 ~レイチェル・カーソンに捧ぐ~

ライト兄弟(自転車屋経営・技師)
エンジンの推進力と、翼がもたらす揚力、そして人間の手で機体をコントロールする「操縦技術」。それは現在の航空力学の基礎となっています。風に乗る鳥の美しさに魅せられ、大空へのロマンを追い求めていた時代に新たな扉を開いたのは、高名な科学者ではなく、小さな自転車屋を営む謙虚で実直な二人の兄弟でした。彼らは、風に流される気球の時代に、重い機体でも大空を意のままに飛び回る技術をプレゼントし、航空の世界を新たな世界線へといざなったのです。
▼作品はこちら▼
スティーヴン・ブライアント作曲
▸ウィングス・ザット・ワーク

ジョン・トーマス・ワイルダー(アメリカの軍人・実業家)
南北戦争の際には自身が率いた「ライトニング旅団」を指揮し北軍の危機を何度も救う活躍をし、終戦後には荒廃した南部地域に鉄道網の整備や工場建設や工業団地、リゾート開発、北部資本の投資呼び込みなどあらゆる面で復興に多大な尽力をしました。その貢献は敵軍であった南軍退役軍人会の名誉会員に迎えらるほどでした。「受けた恩は絶対に返し、敵であっても困っていれば手を差し伸べる」という極めて情に厚い人物でした。
▼作品はこちら▼
ジェイムズ・バーンズ作曲
▸ライトニング・ブリゲード

ナポレオン・ボナパルト(軍人・政治家・フランス皇帝)
類まれなる軍事的天才であり、歴史に名を残す政治家。彼が編纂した「ナポレオン法典」の精神(法の前の平等、信仰の自由、私的財産の尊重など)は、日本を含む世界中の現代法の基礎となりました。しかし、そんな無敵の英雄にも可愛い弱点が。ウサギ狩りでウサギの大群に襲われて退却したり、最初の妻ジョゼフィーヌには全く頭が上がらなかったりと、人間味あふれるギャップ・エピソードにも事欠かない人物です。
▼作品はこちら▼
松下倫士作曲
▸リュミエール・エテルネル(永遠の光)~ナポレオンの栄光と生涯~
ベルト・アッペルモント作曲
▸ナポレオンの影
ディルク・ブロッセ作曲
▸ナポレオンの最後の友人

徳川家光(三代将軍)
参勤交代の制度化や鎖国体制の確立、官僚制の組織化など、江戸幕府が265年続く強固な統治システムの基礎を築いた人物です。権力基盤を固めるためには実の弟に切腹を命じるほどの冷徹さを持つ一方、趣味で描いたゆるキャラのような動物の水墨画は、その「ヘタウマ」な愛らしさで現代でも多くの人を魅了しています。
▼作品はこちら▼
ジュリー・ジルー作曲
▸家光の松

織田信長(戦国大名)
「天下布武」を掲げ、武力をもって混迷した世に平和な秩序を創るという思想を持ち、自由経済の推進や、身分にとらわれない実力主義の抜擢など合理的な政治を行う一方、その障壁となる勢力には一切妥協しませんでした。桶狭間の戦いを皮切りに、比叡山延暦寺や石山本願寺、さらには武田信玄や上杉謙信といった当時の強大な権力者たちと徹底的に渡り合い、天下統一の一歩手前まで上り詰めた苛烈な人物でした。
また、前述の実績から受けるインテリ武闘派大名としての印象とは異なる「人間味」も現代のファンを魅了しています。幼少期からの理解者だった平手政秀が自害した際には人目をはばからず号泣して弔いの寺を建て、家臣の夫婦喧嘩を心配して手紙を送るなど、きめ細かく時に涙もろい一面がありました。そして、ヨーロッパの文化に目を輝かせてマントを羽織り、黒人を家臣(弥助)に登用するような新し物好きであり、時には庶民に混ざって大盆踊り大会を楽しむお祭り男でもあったとも伝えられています。
▼作品はこちら▼
鈴木英史作曲
▸信長 ~ルネサンスの光芒

ジャンヌ・ダルク(救国の英雄)
百年戦争でイングランド軍の侵攻に敗走を続けていたフランス軍。ジャンヌはオルレアンの地で圧倒的な決断力と勇気を示して仲間を奮い立たせ、見事勝利を収めました。
しかし皮肉にも、それまで優位に立っていたイングランド軍の凄まじい怨恨を買うこととなります。最期は、国内で敵対していたブルゴーニュ派に捕らえられてイングランド軍に売り渡され、異端の罪を着せられた末に宗教裁判の名のもとで火刑に処されるという、非業の死を遂げました。
戦場では誰よりも勇敢に戦った彼女ですが、その一方で、敵兵の死を悼んで涙するような、非常に情に厚い人物であったとも伝えられています。
▼作品はこちら▼
坂井貴祐作曲
▸吹奏楽のための叙事詩「ジャンヌ・ダルク」より
フェレール・フェラン作曲
▸ジャンヌ・ダルク
ロバート・ジェイガー作曲
▸ジャンヌ・ダルク組曲

テムジン(モンゴル帝国の初代ハーン)
モンゴルでは内紛を繰り返していた遊牧諸部族を一つにまとめ上げた「国家の父」として、現代でも英雄視されています。
一方で、彼が基盤を築いたモンゴル帝国の侵攻を受けた中央アジア、ロシア、東ヨーロッパなどの地域では「悪夢・災厄」として捉えられています。抵抗した都市は徹底的な破壊と容赦ない虐殺を受け、人々に恐怖を植え付けました。
幼少期に受けた不遇のトラウマから「裏切者を決して許さない」という鉄の掟を持っていた一方で、奴隷時代の脱走を助けてくれたソルカン・シラ一族を後のモンゴル帝国の最高位貴族として優遇するなど、受けた恩は決して忘れない信賞必罰の人物でもありました。
▼作品はこちら▼
鈴木英史作曲
▸大いなる約束の大地~チンギス・ハーン

曹操(軍人・政治家・詩人)
格上の軍隊を次々と撃破した天才的な軍事戦略家であり、出自に関わらず実力ある者を登用した合理主義の政治家。三国志の群雄割拠を勝ち抜き、のちに「蜀」や「呉」となるライバル勢力に圧倒的なプレッシャーをかけ続けました。その力は凄まじく、蜀の天才軍師・諸葛孔明や呉の英雄たちが結束して立ち塞がらなければ、彼の手で中国は統一されていたでしょう。
「冷徹で疑い深い独裁者」と評される一方、詩人としての曹操は情熱的で傷つきやすく、戦乱に苦しむ庶民が平穏に暮らせる世界を願っていました。天下を統一し乱世を終わらせようとしたその思想や多才さは、どこか織田信長と重なる部分があります。
▼作品はこちら▼
鹿野草平作曲
▸太平の時を歌わん ―三国志・曹操の描いた理想郷―

アメリア・メアリー・イアハート(飛行士)
女性として初めて大西洋単独横断飛行を成功させ、航空の歴史に多くの記録を残したアメリカの伝説的な飛行士です。1937年7月2日、世界一周飛行の終盤に差し掛かっていた彼女と航法士のヌーナンは愛機「ロッキード・エレクトラ」とともに消息を絶ち、長年その行方は謎に包まれていました(世界中で大規模な捜索が続けられているものの、その機体はいまだ発見されておらず、21世紀の今も歴史の大きな謎として語り継がれています)。
当時、記者や世間から「なぜそんな危険を冒してまで飛ぶのか?女性の権利のためか、国民のためか?」と尋ねられると、「I want to do it because I want to do it.(飛びたいから飛ぶの。)」と応えたそうです。理屈にとらわれず自分らしく自由に生きる、彼女の人柄が表れている名言です。
▼作品はこちら▼
樽屋雅徳作曲
▸フライト・エターナル~アメリア、聞こえていますか?

アレクサンドリナ・ヴィクトリア(イギリス・ハノーヴァー朝第6代女王)
大英帝国が黄金期を迎えた時代の君主。それまでの英国王室は長らくスキャンダルにまみれていましたが、彼女は質素で家族仲睦まじい暮らしを送り、見事に国民からの信頼を回復させました。
今では世界中の定番である「花嫁の白いウェディングドレス」は、ヴィクトリア女王が流行らせたものです。1840年の結婚式で彼女が選んだのは、権力を誇示するような豪華なカラードレスではなく、「アルバートの妻になる一人の女性」としての装いでした。衰退しかけていた伝統の国内レース産業を支援するために彼女が特注した、職人技の光る白いシルクサテンとレースのドレスは、結果として後世に「純白のドレス=純真さ」という新しい定番を生み出すことになります。
また、夫アルバートの死後は常に黒い喪服をまとい、不機嫌で冷徹な印象を与えがちな女王ですが、プライベートでは顔が真っ赤になるまで大爆笑するほどの「笑い上戸」だったという、チャーミングな一面も記録されています。
▼作品はこちら▼
樽屋雅徳作曲
▸ラ・レーヌ・ヴィクトリア ~バルモラルの記憶~

クララ・バートン(「戦場の天使」と呼ばれた人道支援家)
アメリカ南北戦争時代に、自費で物資を集めて弾雨飛び交う最前線へと向かった不屈の女性です。絶望する軍医に薬品や明かりを届け、飢える兵士にスープを配り、多くの命を救い励まし続けました。その超人的な行動力とは裏腹に、実は元々は内気で傷つきやすい繊細な性格であり、誰かのために恐怖を乗り越え続けた強い意志の持ち主でした。
▼作品はこちら▼
樽屋雅徳作曲
▸エンジェル・オブ・バトルフィールド ~クララ・バートンに捧ぐ~
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(プロテスタント:バプテスト派の牧師)
通称「キング牧師」。誇り高き父の生き方を受け継いで人種差別を助長する法律の是正を求めました。白人至上主義者から自宅に爆弾を投げ込まれた時も、そして凶弾に倒れるその時まで、憎しみの連鎖を生む「暴力での報復」を断固として拒否しました。彼が見つめていたのは、「人種に関係なく人類が兄弟のように手を取り合って生きる社会」という、子供たちが迎える新たな時代への夢でした。
▼作品はこちら▼
長生 淳作曲
▸I still have a dreamマーク・キャンプハウス作曲
▸オマージュ・トゥ・ザ・ドリーム
アンディ・カウフマン(エンターテイナー:song and dance man)
観客だけでなく、共演者や裏方も含めたすべての人の目を欺き、リアルに巻き込んでいく超過激なフェイクでいくつもの伝説を生んだアーティスト。すべての人に「特別な体験」を提供する、徹底したいたずらっ子のようなエッジの効いたパフォーマンスは、それまでのエンターテイナーの枠組みを粉々に破壊しました。あまりにも人を騙し続けたその人生ゆえに、35歳という若さで迎えた自身の死すらも「壮大ないたずら」なのではないかと疑われたほどです。
▼作品はこちら▼
清水大輔作曲
▸この優しく、暖かい世界 ~アンディ・カウフマンのための音楽~
レイチェル・ルイーズ・カーソン(生物学者)
今日の環境保護運動の祖。今では使用禁止となった危険な農薬が大量に散布され、大好きな自然が破壊されていく状況に強い危機感を抱き、執筆と対話を通じて環境保護を世に訴えました。産業界からは「独身のヒステリー女」などの様々な誹謗中傷や圧力がかかりましたが、科学的な証拠と調査データ、そして世論を味方につけ、最終的には大統領をも動かして地球規模の「エコロジー」のうねりを作り出しました。
▼作品はこちら▼
阿部勇一作曲
▸われらをめぐる海 ~レイチェル・カーソンに捧ぐ~
ライト兄弟(自転車屋経営・技師)
エンジンの推進力と、翼がもたらす揚力、そして人間の手で機体をコントロールする「操縦技術」。それは現在の航空力学の基礎となっています。風に乗る鳥の美しさに魅せられ、大空へのロマンを追い求めていた時代に新たな扉を開いたのは、高名な科学者ではなく、小さな自転車屋を営む謙虚で実直な二人の兄弟でした。彼らは、風に流される気球の時代に、重い機体でも大空を意のままに飛び回る技術をプレゼントし、航空の世界を新たな世界線へといざなったのです。
▼作品はこちら▼
スティーヴン・ブライアント作曲
▸ウィングス・ザット・ワーク
ジョン・トーマス・ワイルダー(アメリカの軍人・実業家)
南北戦争の際には自身が率いた「ライトニング旅団」を指揮し北軍の危機を何度も救う活躍をし、終戦後には荒廃した南部地域に鉄道網の整備や工場建設や工業団地、リゾート開発、北部資本の投資呼び込みなどあらゆる面で復興に多大な尽力をしました。その貢献は敵軍であった南軍退役軍人会の名誉会員に迎えらるほどでした。「受けた恩は絶対に返し、敵であっても困っていれば手を差し伸べる」という極めて情に厚い人物でした。
▼作品はこちら▼
ジェイムズ・バーンズ作曲
▸ライトニング・ブリゲード
ナポレオン・ボナパルト(軍人・政治家・フランス皇帝)
類まれなる軍事的天才であり、歴史に名を残す政治家。彼が編纂した「ナポレオン法典」の精神(法の前の平等、信仰の自由、私的財産の尊重など)は、日本を含む世界中の現代法の基礎となりました。しかし、そんな無敵の英雄にも可愛い弱点が。ウサギ狩りでウサギの大群に襲われて退却したり、最初の妻ジョゼフィーヌには全く頭が上がらなかったりと、人間味あふれるギャップ・エピソードにも事欠かない人物です。
▼作品はこちら▼
松下倫士作曲
▸リュミエール・エテルネル(永遠の光)~ナポレオンの栄光と生涯~ベルト・アッペルモント作曲
▸ナポレオンの影ディルク・ブロッセ作曲
▸ナポレオンの最後の友人
徳川家光(三代将軍)
参勤交代の制度化や鎖国体制の確立、官僚制の組織化など、江戸幕府が265年続く強固な統治システムの基礎を築いた人物です。権力基盤を固めるためには実の弟に切腹を命じるほどの冷徹さを持つ一方、趣味で描いたゆるキャラのような動物の水墨画は、その「ヘタウマ」な愛らしさで現代でも多くの人を魅了しています。
▼作品はこちら▼
ジュリー・ジルー作曲
▸家光の松
織田信長(戦国大名)
「天下布武」を掲げ、武力をもって混迷した世に平和な秩序を創るという思想を持ち、自由経済の推進や、身分にとらわれない実力主義の抜擢など合理的な政治を行う一方、その障壁となる勢力には一切妥協しませんでした。桶狭間の戦いを皮切りに、比叡山延暦寺や石山本願寺、さらには武田信玄や上杉謙信といった当時の強大な権力者たちと徹底的に渡り合い、天下統一の一歩手前まで上り詰めた苛烈な人物でした。
また、前述の実績から受けるインテリ武闘派大名としての印象とは異なる「人間味」も現代のファンを魅了しています。幼少期からの理解者だった平手政秀が自害した際には人目をはばからず号泣して弔いの寺を建て、家臣の夫婦喧嘩を心配して手紙を送るなど、きめ細かく時に涙もろい一面がありました。そして、ヨーロッパの文化に目を輝かせてマントを羽織り、黒人を家臣(弥助)に登用するような新し物好きであり、時には庶民に混ざって大盆踊り大会を楽しむお祭り男でもあったとも伝えられています。
▼作品はこちら▼
鈴木英史作曲
▸信長 ~ルネサンスの光芒
ジャンヌ・ダルク(救国の英雄)
百年戦争でイングランド軍の侵攻に敗走を続けていたフランス軍。ジャンヌはオルレアンの地で圧倒的な決断力と勇気を示して仲間を奮い立たせ、見事勝利を収めました。
しかし皮肉にも、それまで優位に立っていたイングランド軍の凄まじい怨恨を買うこととなります。最期は、国内で敵対していたブルゴーニュ派に捕らえられてイングランド軍に売り渡され、異端の罪を着せられた末に宗教裁判の名のもとで火刑に処されるという、非業の死を遂げました。
戦場では誰よりも勇敢に戦った彼女ですが、その一方で、敵兵の死を悼んで涙するような、非常に情に厚い人物であったとも伝えられています。
▼作品はこちら▼
坂井貴祐作曲
▸吹奏楽のための叙事詩「ジャンヌ・ダルク」よりフェレール・フェラン作曲
▸ジャンヌ・ダルクロバート・ジェイガー作曲
▸ジャンヌ・ダルク組曲
テムジン(モンゴル帝国の初代ハーン)
モンゴルでは内紛を繰り返していた遊牧諸部族を一つにまとめ上げた「国家の父」として、現代でも英雄視されています。
一方で、彼が基盤を築いたモンゴル帝国の侵攻を受けた中央アジア、ロシア、東ヨーロッパなどの地域では「悪夢・災厄」として捉えられています。抵抗した都市は徹底的な破壊と容赦ない虐殺を受け、人々に恐怖を植え付けました。
幼少期に受けた不遇のトラウマから「裏切者を決して許さない」という鉄の掟を持っていた一方で、奴隷時代の脱走を助けてくれたソルカン・シラ一族を後のモンゴル帝国の最高位貴族として優遇するなど、受けた恩は決して忘れない信賞必罰の人物でもありました。
▼作品はこちら▼
鈴木英史作曲
▸大いなる約束の大地~チンギス・ハーン
曹操(軍人・政治家・詩人)
格上の軍隊を次々と撃破した天才的な軍事戦略家であり、出自に関わらず実力ある者を登用した合理主義の政治家。三国志の群雄割拠を勝ち抜き、のちに「蜀」や「呉」となるライバル勢力に圧倒的なプレッシャーをかけ続けました。その力は凄まじく、蜀の天才軍師・諸葛孔明や呉の英雄たちが結束して立ち塞がらなければ、彼の手で中国は統一されていたでしょう。
「冷徹で疑い深い独裁者」と評される一方、詩人としての曹操は情熱的で傷つきやすく、戦乱に苦しむ庶民が平穏に暮らせる世界を願っていました。天下を統一し乱世を終わらせようとしたその思想や多才さは、どこか織田信長と重なる部分があります。
▼作品はこちら▼
鹿野草平作曲
▸太平の時を歌わん ―三国志・曹操の描いた理想郷―
アメリア・メアリー・イアハート(飛行士)
女性として初めて大西洋単独横断飛行を成功させ、航空の歴史に多くの記録を残したアメリカの伝説的な飛行士です。1937年7月2日、世界一周飛行の終盤に差し掛かっていた彼女と航法士のヌーナンは愛機「ロッキード・エレクトラ」とともに消息を絶ち、長年その行方は謎に包まれていました(世界中で大規模な捜索が続けられているものの、その機体はいまだ発見されておらず、21世紀の今も歴史の大きな謎として語り継がれています)。
当時、記者や世間から「なぜそんな危険を冒してまで飛ぶのか?女性の権利のためか、国民のためか?」と尋ねられると、「I want to do it because I want to do it.(飛びたいから飛ぶの。)」と応えたそうです。理屈にとらわれず自分らしく自由に生きる、彼女の人柄が表れている名言です。
▼作品はこちら▼
樽屋雅徳作曲
▸フライト・エターナル~アメリア、聞こえていますか?
アレクサンドリナ・ヴィクトリア(イギリス・ハノーヴァー朝第6代女王)
大英帝国が黄金期を迎えた時代の君主。それまでの英国王室は長らくスキャンダルにまみれていましたが、彼女は質素で家族仲睦まじい暮らしを送り、見事に国民からの信頼を回復させました。
今では世界中の定番である「花嫁の白いウェディングドレス」は、ヴィクトリア女王が流行らせたものです。1840年の結婚式で彼女が選んだのは、権力を誇示するような豪華なカラードレスではなく、「アルバートの妻になる一人の女性」としての装いでした。衰退しかけていた伝統の国内レース産業を支援するために彼女が特注した、職人技の光る白いシルクサテンとレースのドレスは、結果として後世に「純白のドレス=純真さ」という新しい定番を生み出すことになります。
また、夫アルバートの死後は常に黒い喪服をまとい、不機嫌で冷徹な印象を与えがちな女王ですが、プライベートでは顔が真っ赤になるまで大爆笑するほどの「笑い上戸」だったという、チャーミングな一面も記録されています。
▼作品はこちら▼
樽屋雅徳作曲
▸ラ・レーヌ・ヴィクトリア ~バルモラルの記憶~












